日記・症例解説
動悸
動悸について中医学の考えを書いてみようと思います。
動悸とは心臓がいつもより速く激しく拍動する感覚です。
私の周りにも動悸を経験された方は多くいますし、過去に勤めていた鍼灸院にも動悸を訴えられる方は多くいました。
過去に私自身もプレッシャーで軽く動悸が起こったことがあり、同じ流派の鍼治療を受けたことがあります(左右どちらか忘れましたが小指の付け根のツボに一本)
動悸は中医学で怔忡(せいちゅう)と驚悸(きょうき)に分けられます。
<怔忡>
明らかな外因がなく動悸を自覚し、器質的に問題がある場合が多く症状として重いもの。
<驚悸>
驚きや焦り、いら立ち、悩みなどの精神的要素、疲労によって動悸が誘発されるもの。長引くと怔忡となる。
動悸は中医学でいう「心(しん)」の臓が深く関わります。
・突然の驚きや恐怖感を感じること、ストレスや考えすぎ、また出血、発汗過多で心を栄養する血や陰が不足してしまい不安感や動悸が起こる。
・長く患っていた病気や虚弱体質で心の気が不足し血脈の正常な運行を保持することができず動悸。
・飲食の不摂生や脾の臓、腎の臓の働きの低下で体内に痰濁・水飲(体内の余分な水分・湿気)が停滞し、心を犯して動悸。
・加齢や労倦で腎の陰が不足、心の母である肝の臓の血・陰が栄養・潤いが不足すると、心陽を抑えられず体内で燃え上がり火を制御することができず動悸
・心の運血機能が低下すると瘀血(滞った血)が形成され心脈が阻塞されることによって動悸
などがあります。
動悸するからここのツボに鍼を、灸をする!というのではなく、発生機序によって鍼灸からのアプローチも養生法も変わってきます。
思い出深い患者さん
先日、東洋学術出版社さんから注文していた本が届きました。
実はこの本、以前に購入しようとしたときは売り切れで買えなかったもので、中医学的な(中国伝統医学的)がんに対する考え、病気の成り立ち、鍼灸治療などについて書かれている本です。
←東洋学術出版社さんはいつもウットリするくらい綺麗にキチっと梱包されてます。
以下、一部引用させていただきます↓↓
がんの病因については西洋医学でも未解明な部分も多いが、中医学では長い歴史の中で、正気と邪気の闘争が、がんの発生・増殖・浸潤・転移に関係していると認識し、その病因と病機をまとめている。がんは他の病証と同じように、正気不足、七情失調などの内因、六淫の感受・環境汚染などの外因、不適切な食事・過労と運動不足などの不内外因から起こる。
私が鍼灸専門学校を卒業してすぐ、がんになった知人宅へ少しの間、往診をしていたことがありました。
当時まだ右も左も分からない私でしたが、鍼や灸、マッサージなど学校で習ってきたありとあらゆることをやっていました。
今となると、きちんと弁証論治(中医学における診断・治療法の決定)をして、的確な鍼灸ができたらよかったのにと思います。
この経験が、今の鍼灸の流派に入るきっかけの一つとなりました。
病態が悪化し入院、以降往診はなくなりましたが、知人からは癌の進行を止めたいという気持ち以上に、「一人でいたくない、誰かにいてほしい、話を聞いてほしい」という強い想いを感じ、私が帰らないようずっと引き止められていました。
一番は、不安な気持ちに寄り添ってくれる心が欲しかったのかと思います。
この本を手にしたとき、当時のことを思い出しました。
私なんかが「がんを治す」なんてとても言えませんが、
病院で検査・治療を受けながら、治療後の副作用、痛みの緩和などで鍼灸が支えになれたらと思いますし、辛い気持ちが少しでも晴れてくれたらと思います。
続・発酵生活&お菓子作り
以前のブログで、発酵生活をはじめたことを書きました。
順調に??続けております。と言ってもまだ2回目の講座受講を終えたばかりです。
習った塩麹の唐揚げはとても美味しく、今なら得意料理を聞かれたら唐揚げと答えます笑
塩麹・醤油麹・甘酒を作るため、先生おすすめのヨーグルトメーカーも早速買いました。
そして先日、大阪の米粉お菓子教室へ行ってきました。
関西で住んでいたころ2カ所の大阪のお店で米粉パンやお菓子の単発レッスンを受けており、よく仕事の合間や早朝、寝る前に習ったお菓子を作っていました。
とある芸人さんが、「ストレス解消に夜な夜なクッキーを焼いている。」と話していたのを聞いたことがありますが、私もこの「作る」行為が自然とストレス発散になっているのかもしれません。
しかし甘いものをたくさん食べると、私は膝がこたえます。(胃腸の経絡は膝に結びます)
甘いものは緊張を緩めてくれますが、摂りすぎると湿(体内の余分な湿気・水分)を生み、熱化するので
実は食べ過ぎで、膝痛や関節痛が起こるということもあるのです。
作ることはとても楽しいですが、食べすぎないようにするのは難しいですね。。
膀胱炎
今回は膀胱炎について書いてみようと思います。
膀胱炎の症状は頻尿や排尿時痛、残尿感などがありますが
主な原因としては膀胱への細菌感染であり、
ストレスや疲労で体の抵抗力が落ちている状態にある時や、排尿を我慢し膀胱に尿が長時間溜まると細菌が増殖し膀胱炎症状を発症します。
東洋医学で膀胱炎は「淋証(りんしょう)」などと言われています。
以下、専門的な表現が含まれますが東洋医学的な膀胱炎の発症について載せます↓↓
1.脂っこいものや甘いもの、アルコールなどの飲食で湿熱が生じ、膀胱で感受して排尿痛が発生する。
・湿熱が膀胱に下注し血熱が妄行し、排尿時に熱感、疼痛、血尿がみられる。
・湿熱が膀胱に下注し、膀胱の気化作用(物質転化の機能)が失調して清濁を分けられられなくなり混濁尿がみれらる。
2.ストレスで心の熱が盛んになり表裏関係の小腸に熱を移して発症する。
3.外傷や寒邪で気血の巡りが悪くなり、下焦(簡単な表現すると臍下)瘀血(滞った・淀んだ血)が停滞して下腹部の張った痛み、刺痛・鈍痛が起こる。
4.加齢や疲労、性生活の乱れなどで腎の臓腑の陰が虚して内熱により膀胱の気化が失調し、排尿に灼熱感を伴う。
などがあります。
鍼灸で膀胱炎の治療?と思う方もいらっしゃるかもしれません。
当院でもある日、患者さんのツボの状態を確認していたところ、いつも以上に下腹部や脇腹などにあるツボに熱感が。
もしかして・・・と思い「膀胱炎の症状は出ていませんか?」とお聞きしたところ
「2日前から排尿時に違和感がある」とのことでした。
(この方は高齢の患者さんで、過去に膀胱炎や血尿をよく起こしていたと事前に聞いておりました)
膀胱の表裏関係である腎の臓を補いつつも熱を捌くよう右のお腹に鍼をしたところ
舌の色が明るくなり乾燥が改善され、ツボの熱感が改善しました。
その後抗生剤を服用しつつでしたが長引かず終わりました。
なぜ膀胱炎になったのかその発生機序を考えて、
なっても軽く済むように施術、養生法をお伝えし、今後できる限り起こらないようにしたいと思った症例でした。
発酵生活はじめます
とある発酵料理教室・お弁当屋さんのインスタで麹や甘酒などを使った素敵なご飯やおやつの数々をみてずっと憧れていましたが、この秋から思い切って発酵についても習うことにしました。
↑食材が届きました!
趣味にお菓子作りといろんな方にお話ししていますが、本当は料理がすごく苦手です・・・。
中学くらいでしょうか、色々考えてしまうようになってから感覚で作れなくなり、料理本に齧り付き、一つ一つレシピ通りにしないと作れなくなってしまいました。
薬膳の資格を取るための調理実習、米粉パン教室や米粉お菓子教室へ単発で通うも四苦八苦しました。でも好きだから習いに行くし、家でたまに復習しますが苦手意識がどうしても消えてくれません。
今回発酵を学ぶのは、まず自分の体を整えること、そして養生指導についてももっとできるようになることを目指していますが、それ以上にたくさん回数をこなし、自分の苦手意識を拭い去り、好きなことをもっとやりたいと思い申し込みました。
自分はこれが苦手、私にはできないと思っていること、やりたいけど思いきれないことがまだまだあり、自分でも気づけていないこともあると思います。
でもやってみると意外とすんなり受け入れられたりするかもしれないし、何度もやっていくと苦手が得意になるかもしれないと願い、やりたいことはどんどんやっていこうと思っています。




